暦の上では8月7日から秋でございます。
とはいえ連日うんざりするぐらいの太陽光線が降り注いでおりますね。
毎日、甲子園では若人達が白い球を追いかけていますが
おばちゃんは紅い球を必死に眺めたりひっくり返したりしておりました。
たった1つの白球を9人で追いかける若人たち。
数百粒の紅球を一人でさばくおばちゃん。
どちらも今年限りの一発勝負。
目指すは栄光の深紅の優勝旗&深紅の梅干しだぁ。
土用干しをする理由
梅干しを梅干し足らしめているのは土用干しがあってこそ。
そもそものお話ですが干すから梅干しなのであって干さない場合は梅漬けというお漬物です。
また土用干しした梅を梅酢に戻して保存する場合も梅漬けと呼びます。
つまり梅干しとは塩漬けした梅をお日様に当てて干しそのまま保存することです。
梅雨明けから立秋までの天気の良い日に梅干しを干して紫外線に当てることで梅の表面にある雑菌を殺菌、長期常温保存が可能な保存食・梅干しが出来上がるという訳です。
梅干しの土用干しと言うと三日三晩という言葉がついて回りますね。
つまり干し始めてから完成までに4日。
天気予報とにらめっこで晴天続きの4日間を選んで干す、と。
もちろん晴天でも湿度が高ければ上手く干し上がらないし、干してる途中にゲリラ豪雨なんてあった日にゃぁ泣いてしまう。
しかしここ最近の日本の暑さは異常ですからね、土用干しも三日三晩にこだわらず1~2日干せばいいという意見もあります。
その年の梅の状態やお日様の具合によって最善の方法を選べばいい訳なのですが・・・迷う。
まだ梅干しを作り始めて10年未満の私。
毎年この土用干しの方法で迷いに迷ってます。
去年は天候不順でうすら寒い上に4日連続の晴天がなかなかなくてとびとびに干しました。
味はまずまずといったところなのですがなんだか正直言って微妙な干し上がりだったことは否めない。
また土用干しの際には梅に夜露をつけることが柔らかさや味の仕上がり具合において大変重要なのですが、いつ雨が降るかと気が気ではなく結局のところ室内で夜干しにしました。
なので夜露もいまひとつ足りなかったかも?!
・・・という反省点を踏まえた上で臨んだ今年の土用干し。
さて仕上がりはいかに?
土用干しの研究らしきもの?
ところで活字中毒の私はお料理関係のエッセイやレシピ本も大好きでかなりの数の本を所有しておりまして梅干しについて書かれている中から土用干しの部分を比較研究してみました。
梅干し作りの時期になると必ず読み返すのが下の4冊です。
どなたもその道のプロですが土用干しの方法はそれぞれ4人とも微妙に異なっておりますよ。
★辰巳浜子さんは太陽光で干して夜露で塩が戻るを三日三晩繰り返す、とされています。
★一方、辰巳浜子さんの娘さんである辰巳芳子さんは三日三晩という日数は一緒なのですが、夜露にあてた梅を翌朝に一度赤梅酢にくぐらせてから干すことを繰り返して完成です。
★こちらは梅干し作り70年以上という藤巻あつこさん。
1日めは干した梅を一緒に干した梅酢に戻し2日め・3日めはそのまま夜露にあてています。
★ライフスタイルも人気な有元葉子さんは1日目・2日目とも干した梅を梅酢に戻し3日目だけ夜露に当ててできあがり、ということです。
ひとくちに土用干しと言っても各人各様です。
梅の状態やその年の天候などによっても適した方法が違うでしょうし、この見極めがスムーズにできるようになると梅干し作りに慣れてきたということなのでしょうね。
今年はこの土用干しの方法を選んでみました
土用干しのスタイルには様々ありますが今年は辰巳芳子さん式土用干しにしました。
梅の実がきちんと干せたかどうかの目安は漬ける前の梅の重量が干して半分になったら干し上がりです。
つまり重さが半分程度になるまで干せばいい、と。
もちろんきちんと量ればいいのですがそこは目分量で。←こういうところが・・・
ギンギラギンの2018夏、夕方にはしおしおのしわしわ~になりました。
三日も干さなくていいかな?とは思ったもののせっかくだから三日三晩干しました。
干す→夜露→梅酢にくぐらせて干す→夜露を3日続け4日目に無事完成となりました。
昨年のものよりしっとり感というのか果肉感がいいような気がしますがどうかな?
一番大事な味については乞うご期待、としておきます。
おしまいに
各種梅干し作りの本を読むとできれば3年後からが塩がなじんでとても美味しい梅干しになると書かれているのですが3年も待てません。
我が家は毎年夏に仕込んで年末から食べ始めるという自転車操業でございます。
(もっとたくさん梅干しを作ればいいのでしょうが大人の事情もありまして)
また年末に2018梅干しの味をお伝えできればと考えていますよ。
☆こちらでも梅干し作りについて書いています。
1、2017梅干し作り
2、2017青梅追熟
本日のお言葉
まだまだ続く梅干し道かな