今年もやってまいりました、梅仕事の6月。
これを書いている時点で6月の半分が終わっていることは大目に見てほしい・・・。
そしてまとめといいつつところどころ手順が飛んでるあたりも大目に見てほしい・・・。
いえないよ、ドラクエにはまっていたなんて。
これからもずっと梅干しを作り続けていく予定ではありますがこのあたりでいちど過去から現在までの梅干し作りをまとめてみようかなぁと。
毎年、使う材料も作る手順もおなじ、もちろん作る人は私、まとめることなんてあるかな?と思ったけれどあらためて振り返ってみたら結構バタついておりました(汗)。
梅干し作りを始める皆さまの参考になればいと嬉し、であります。
それではスタート。
梅干し作りは素敵な時間
数年前まで梅干しはいただいて食べるもの、でした。
親戚のおばちゃんや義理の父が毎年、丹精した美味しい梅干しをくれるものだからそれこそ食べたいだけ食べられる環境にあったのですよね。
ところがおばちゃんや義理の父が偶然にもおなじ年に体調を崩したことがあってそれこそ我が家の梅干しの危機!となったのです。
そこで市販の梅干しをぽつりぽつりと買ってはみたのですけれど・・・。
単刀直入にいって高い!いい梅干しは高い!
ここでのいい梅干しとは一粒何百円の高級なものとは限りません。
いわゆる天然や無添加、手作りを謳っている梅干しのことね。
なおこれについては自分で作るようになってから手間ひま考えたら致し方あるまい、と思えるようになりました。
ではお値段お安めな梅干しはどうかというともれなく調味料や保存料が入ってらっしゃる・・・しかも保存食の梅干しのクセにもかかわらず冷蔵保存で賞味期限がある。
消費者のし好や安全性を考えて作られている商品なのだからこれまた致し方ないのでしょうけれどう~むむ。
保存食の王様・梅干しは何年も常温保存できると知っている私としてはですから安い梅干しにはどうも手がのびませんでした。
そしてついに「じゃあ自分で作るか」という結論になったわけ。
梅干しというのはブログ内で何回も繰り返している通り作り方はとてもシンプル。
梅の実を塩漬けしてお日様と風で干しあげる食べ物です。
シンプルすぎてレシピ書いてもすぐ終わっちゃうくらい。
ところが作り始めてみると塩漬け以前の青梅の追熟に失敗したり塩分濃度に迷ってみたり土用干しの日数や加減がわからなかったりとありましてね、バタバタしながら作っています。
まだまだこれから極めたいところでありますよ、梅干し作り。
梅干し作り・青梅追熟編
さてまずは塩に漬ける以前、青梅の追熟についての記事です。
いや我ながら見事な追熟迷子っぷり。
それもこれも梅干し作りを南高梅で始めたところに落とし穴がありました。
本にしろネットにしろ梅干し作りに使われている梅の実はほぼ南高梅です(当社比)。
南高梅の黄色く熟した姿を基準にしちゃったものだから梅干しは黄色い梅の実で作るものだと思い込んじゃっていたのですね。
なので南高梅を使った最初の記事には追熟がすすんで甘い香りが~と書いてます。

翌年には地元の藤五郎梅を使い出したのですが黄色くさせなくちゃと勝手に思い込んだ結果、梅の実が傷んで追熟に失敗。

そしてさらに翌年、ようやく梅ごとに完熟度が違うのでは?と調べています。

梅の種類が違えば完熟した時の色も違うことに気がつくまで3年もかかりました・・・。
梅干し作り・塩漬け&土用干し編
青梅の追熟が終わるといよいよ本番、塩漬けして干す作業となります。
まずは塩分濃度をどれくらいで作るかが悩みどころです。
相当数の本を読んで研究した結果、昔ながらのしょっぱすっぱい味と常温保存できる梅干しを作るには塩分20%が最適であるという結論になりました。
いやいやこの減塩が叫ばれているご時世に?20%??と思われる皆さまも多いことでしょう。
しかし梅干しというものはですね、お弁当の片隅に一粒あればそれでよし、はたまたおにぎりの真ん中に一粒あればそれでよし、な食べ物。
いちどに何粒も食べるものじゃありません。
そして梅干し作りに慣れていないうちから減塩で作るとカビが発生して大失敗することが多いのですね。
梅干し作りの作業に慣れてからだんだんと塩分を減らしていくほうが安全です。
さらに常温保存をするのであれば最低でも15%は必要、それ以下の塩分濃度で作るのであれば完成した梅干しは冷蔵庫で保存しましょう。
もともとしょっぱい味が好きな我が家は当然、20%で作っています。

さて無事にカビが発生することもなく漬けたらあとは土用干し。
もうねそろそろ土用干しをしようかな?って頃になると週間天気予報から目が離せません。
俗に「三日三晩の土用干し」といわれますがそこらへんは梅の干しあがり具合やお天気に左右されるので2日でもいいし4~5日干してもいいのです。
この年は三日三晩干して四日目の朝に完成させています。

さらに次の年。
この時は土用干しもさることながら夜露にあてることを意識して作りました。
梅干しの美味しさ・完成度を決めるのは夜露ではないかというくらい夜露、大事です。

ここ数年来で一番うまくできたのが2019年の梅干し。
青梅の追熟から塩漬け、土用干し、夜露の具合までなかなかいい具合にできました。
おしまいに
あれ?2020年の記事は?と思ったあなた、するどい。
2020年の梅干し作りは来週、梅が手に入るのでそれからです。
なお記事にも書いてある通り、2019年の梅干しはとても出来がよくて6kg作ったのに今日現在で残りは12粒。
来週、梅を漬けたとして塩がなじんで美味しく食べられるようになるのは年末あたり。
(べつにすぐ食べてもなんの問題もありません、念のため)
どう考えても足りないので自家製梅干しができあがるまでは市販の美味しい梅干しをつなぎとします。
なお2020年の梅干し作りについては追ってご報告いたします。
本日のお言葉
梅干しのような人になりたい・・・外見の話じゃなくってよ