夏休みの自由研究にセミの羽化の観察を選ぶと味わえる感動と疲労

自由研究、セミ 息子たち

あ~……暑い。
もう暑いの3文字しか言う体力が残っておりません、暑い。

みなさま、ごきげんようでございます。

こちら新潟、7月14日(水)に梅雨明けしました。
平年より9日、昨年よりはなんと18日も早い梅雨明けです。
今日など最高気温が33℃になろうかという勢い……迷惑です。

夏は大大大大の苦手。

梅雨明けしたとたんにセミが遠くで鳴きだしました。
(我が家の周り、砂地のせいなのかセミがあまりいない)

セミと言えば思い出す、あの阿鼻叫喚の朝……

今回息子たちの自由研究にまつわるお話です。

セミの羽化の観察なら簡単だと思っていました


*画像出典元:写真AC

この前、自由研究で「アリを食べた話」を公開いたしましたところ
思った以上に読んでくださる方がいて内心、動揺しております。

夏休みの自由研究でアリを食べちゃった母と祖母のお話
子どもの自由研究に四苦八苦されている全国のお父様、お母様。私も子どもたちの自由研究を手伝ってとんだ目に遭いました。いや本当に災難だったのは飲み込まれてしまったアリのほうですが……あの夏の日、自由研究を手伝ったばかりにアリを食べてしまった母と祖母のお話です。

読んでくださったみなさまの脳内に「アリを食べたおばちゃん」として
記憶されるのかと思うと……冷や汗が。

そしてこのアリの記事を書いたことでもうひとつ虫がらみの騒動が
あったことを思い出しました。

アリの自由研究より2年前、息子たちが小2の夏のことでした。

当時、夏休みには息子たちを連れて実家に2週間ほど
お泊りに行っていた私。

実家でおじいちゃんおばあちゃんと長岡の大花火を見る、ごちそうを食べる、
という「ただしい日本の夏休み」を過ごしておりました。

長岡は四方を山に囲まれた盆地、見渡す限りの田畑、その中心を信濃川が
ゆったりと流れる自然豊かな地です。

おじいちゃんおばあちゃんも孫たちと過ごす夏をたのしみにしていて
遊びに行くとなればごちそうやら洋服やらあれもこれも用意して
待っていてくれました。

*ここでいうおじいちゃんおばあちゃんとは私の父母のことです、念のため

それらのほかになぜかおじいちゃんが孫たちを喜ばせようと
わんざ(抜け殻)をどっさりと集めておいてくれたのです。

わんざ:セミの幼虫(または抜け殻)の呼び名 全国のセミの幼虫の呼び名はこちらをご覧ください。びっくりするよ、いろいろな呼び方があって。

当時はいまと違い虫が好きだった息子たち、わんざに大喜び&興味津々!

「わんざなんか夕方になれば庭にいっぱい出てくるよ」とおじいちゃん。

「え~!生きているわんざ、捕まえたい!!」と息子たち。

このときに私はひらめいた。
「いっそのことセミの羽化の様子を観察して自由研究にしちゃえ」と。
おバカさんである……翌朝の阿鼻叫喚を予知できていれば絶対にそうは思わなかったであろうに。

「ちょうどカメラもあるし羽化の前後の写真を何枚か撮ってまとめれば楽勝だわ」と。
もういちど言う、おバカさんである。

息子たちに伝えたところあっさりと「それでいい」とのお返事。
たぶん彼らはなにも考えていなかったに違いない……

こうしてただのわんざ取りが「セミの羽化の観察」という自由研究に変身し、
計画が走り出したのであります。

まずはセミの幼虫を捕まえよう

さてわんざを捕まえに行くお話の前にちょっとセミの一生についておさらい。

セミはみなさまもご存じのように一生の大半を土の中で過ごし、
羽化して種の保存活動をしたらいのちが尽きる、
……どこかせつないような儚いような虫。

一説には「セミの一生は7年ほどで羽化後は7日のいのち」とも言われています。

もちろんセミの種類にもよりますが実際のところセミの一生については
まだ未解明の部分も多く羽化後に1か月ほど生きるセミも多いとか。

*そのあたり興味のある方はこちらをお読みください↓

セミの生態を検証する | 時事オピニオン | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス
 今年(2016年)もあちらこちらでセミの鳴き声を聞く頃になりました。セミに興味の無い人でも、日本で暮らしていてセミを知らない人はほとんどいないでしょう。一方で、身近な昆虫の割に謎も多く、生態に関するいくつもの「伝説」が存在して信じられています。ここでは、そのような生態のいくつかを取り上げて検証してみます。梅雨が明ける...

いやまぁしかし人間の一生に比べればはるかに短いわけで
せっかく地上に出てきたセミの羽化もそっと見守るべきです。

だがしかしあの夏は自由研究がありましたので……

さてでは本題に参りましょう。

セミの羽化は日没後から夜の9時ころまでがピークなので
夕暮れころにのそのそと土からでてきたわんざを捕まえるべし。

しかしあれですよ、みなさま。
夏の夕暮れと言えば蚊が大活躍する時間帯ですよ。

虫よけスプレーをこれでもかというほど手足にかけまくりいざ出陣。

虫よけスプレーは外に出る前にかけておくこと。セミの幼虫の近くで虫よけスプレーをかけると幼虫に影響があるかもしれないため。

最初は庭へ、庭でわんざが捕まえられなければ公園へ行こう、と
思っていましたが庭だけでじゅうぶん捕まえることができました。

土のうえや木の幹、枝などを丹念に見て回ると……いた~!!

さてこういう場合、子供はすぐに飽きますね。

しかもわんざには鋭い爪があり息子らはおっかなびっくり触りはするものの、
最終的には「いたよ~」と見つけて大人を呼ぶ係になっていましたっけ。

こうして無事にわんざを10匹捕まえ、あとは羽化を待つばかりとなりました。
(このときのわんざはアブラゼミ)

感動的なセミの羽化


*画像出典元:写真AC

捕まえたわんざたち、虫かごの中ではあまりに狭くてかわいそうだったので
カーテンに放しました。

ごそごそとカーテンをよじ登り自分好みの場所を探すわんざたち。

そのうちピタリと動かなくなるわんざたち。

いよいよです!いよいよ羽化が始まりました!!

背中がパカリと開いて中からゆっくりとほやほやのセミが出てまいりました。

しかしズバンもしくはスルンと出てくるかと思いきや羽化のスピードは
非常にゆっくりです、
半分ぐらい出てからしばらくじっと動かず、
それからまたゆっくりと後半戦がスタートと言った感じ。

わんざから出てきたばかりのセミは全体が緑&白っぽくて羽もまだ縮んでいます。

ゆっくりと羽を広げ体の色もだんだんと茶色くなっていくセミの様子に見入る息子たち。

そんな息子たちを見つつ、セミの撮影をするお母さん(私)。

ほんとうに感動的な場面でした……このときまでは←

セミの羽化、いまはYou Tubeに動画もたくさんあがっていますが
機会があればぜひいちど生で見ていただきたいな~。

*こちらの記事にはアブラゼミの羽化の様子がくわしく書かれています↓

セミの羽化を観察しよう | 万博記念公園
1970年に開催された日本万国博覧会、当時の先端技術を駆使して建てられたパビリオンが林立する未来都市空間。さまざまな樹木や草花を植え、太陽の塔を中心に、自然の森、そして新たな緑の公園として再生しました。

ちなみにセミの羽化、始まってからちゃんとしたセミの姿になるまで
2時間ほどかかった記憶があります。

我が家は家の中で羽化の観察をしましたが、自然の中で羽化を最初から最後まで
観察する場合はもちろん大人同伴で、懐中電灯、虫よけ&虫刺されの薬、飲み物など
用意をしっかりしてお出かけくださいませ。

こうしてセミの羽化の観察は無事に終了。
写真も撮ったしメモも書いたし、あとはまとめるだけ……

いやいやカーテンにくっついているセミをどうするのか問題がまだありますよ。

フフフ……じつはそれこそがたいへんなのでありました。

セミを逃がすほうがたいへんだった


*画像出典元:写真AC

羽化後のセミはすぐには飛びません。
羽や体がしっかりとしっかりと硬くなるまではじっとしています。
羽化の翌朝に飛び立ちます。

……でありますので、翌朝起きたら当然ながら部屋中にセミが10匹いたわけですね。

そしてセミにしたらせっかくセミになったのに人間に捕まりたくないわけで
こちらとしては逃がしてあげたいから近づくのですがセミたちは必死に逃げるのです。

ところでセミと言えば気になる点がふたつ。

ひとつは鳴き声、もうひとつはおしっこ、でございます。

セミはオスしか鳴きません。
そして羽化直後は鳴きません、鳴くまでには羽化してから数日かかるのが普通です。

ただ捕まえようとしたときに「ウギャ、グゲッ」みたいな声は聞いたけれど。

そしてセミと言えばのおしっこ。

セミはおしっこをして水分を体外に出すことで体を軽くします。
天敵の鳥から逃げるために早く飛ぶ必要がありおしっこをするのだとか。

つまり早く飛ぶためにおしっこをしているのです。

なおセミのおしっこの成分はほとんどが水、ニオイや色はありません。
また人体への影響もないとされています。

……とは言え水と思えば水だけどおしっこには違いがないのでして
捕まえようとするたびに……ビャッとおしっこが部屋のあちらこちらに……オホホ。

ここに至って「わんざ1~2匹でよかったのに。なぜ10匹も!!」とか
いまさら感満載で後悔しましたけれどもね。

部屋の中でのセミ取り、おすすめしません。
のろのろ歩いていたわんざと違い飛び回るセミの捕まえづらさったら……

最終的には虫取り網まで持ち出してようやく全部を捕まえました。

外にすべてのセミを逃がした時の安堵と疲労よ。

お疲れさまでした、私とおじいちゃんおばあちゃん。

おしまいに

セミの羽化をあの夏、息子たちとともに観察できてよかったです。
いまでも夏が来るたびにおじいちゃんおばあちゃんは繰り返しあのときの話を
それはたのしそうに嬉しそうに話していますから。

息子たちにとってもそれはおなじです。
おじいちゃんおばあちゃん(と私)との忘れられない夏の思い出がこころの中にある、
というしあわせ。

いつか彼らが親になったときにアリやセミの自由研究を思い出してくれるかな。

本日のお言葉

わんざの抜け殻を外すときにレースのカーテンがほつれました……時効、ごめんね