2021年12月13日、こちら新潟市、遅い初雪が降っています。
平年に比べて17日、昨年より34日も遅い初雪です。
まっ正確には降っているというよりも風に舞っている、ですけれど。
ようやく降りましたか……
これね、雪国生まれのサガとでも申しましょうか、
降れば降ったで厄介なことも多いのだけれど
降らなきゃ降らないでこれまた落ち着かないのですよ。
初雪も降ったしますます年末感がでてきたわ~。
おりしも今日12月13日は「正月事始め」の日。
今日からお正月の準備を始めよ、の日であります。
お掃除や年賀状やあれこれとやることが浮かぶけれど
まずはこれ……
今年の梅仕事の記事を書くのだ!
いやわかっておりますよ。
12月にもなってなぜ初夏~夏の梅仕事の話?
それは筆者である私がネタを寝かせていたからです。
と書くと聞こえはいいけれどつまりサボ……げほごほ……
さあさあ「今年のネタ、今年のうちに」ですぞよ。
8年目の梅干し作り
気がつけば梅干し作りも8年目、我ながらよく続いているわ~。
しかし梅干し界では8年のキャリアなんぞまだひよっこでございまして、
何十年と梅干しを作り続けていらっしゃるベテランさんが日本中にいらっしゃるかと。
去年満足する梅干しができたからといって今年もおなじ梅干しができるとは限りません。
毎年おなじ梅、おなじ塩、を使っておなじ人がおなじ場所で作っているのに
仕上がり具合が微妙に違うのはなぜなのでしょうか?
おなじように作っていてもその年のお天気、お日様の加減、風の強弱、夜露のつき方が違うからでしょうか?
梅干しには人の力ではどうすることもできない自然の塩梅が味となってあらわれます。
それこそが梅干し作りのおもしろさ(むずかしさ)でもあります。
今年の梅はどのようなできあがりになるかな?
梅干し作りの手順
ではいよいよ梅干しを作っていきましょう。
梅干し作りの材料はつぎの通り。
2,粗塩1㎏ 塩分18%
3,赤シソ 我が家は塩と梅酢のみで下漬けしてある市販品を使用 量はお好みですが梅の1~2割程度
4,消毒用の焼酎 我が家ではホワイトリカー(35度)を使用
5,お日様・風・夜露
①まずは青梅をよく洗います。
このときに梅干しに適さない実を選別しておきましょう。
キズがあって梅干しに適さない実はのちほど梅醤油に使います。
②塩漬けにする
洗った青梅はよく乾かしてからヘタを取ります。
ボウルに焼酎を入れておきヘタの部分をドボンとつけてから甕の中へ。
梅→塩→梅、といった具合に重ねていきます。
下よりも上の塩が多くなるように重ねるのがポイント。
③蓋をして重石を乗せ冷暗所に置く
塩漬けができたら甕のうえにサランラップをかぶせ落し蓋(お皿でも可)を置きます。
甕全体に消毒済のポリ袋をかぶせたら重石を置きます。
我が家の場合梅の実が6kgなので重石は12kg必要。
写真には5㎏×2の重石しか映っていませんがさらに2Lのペットボトル2本をのせていました。
梅酢がじゅうぶんに上がってきたら重石の重さを半分にします。
また赤シソを入れる場合は塩漬けをしてからおよそ1週間後に赤シソを加えます。
あとは冷暗所でじっと梅雨明けを待ちます。
毎年7月21日頃から8月7日の立秋前日までの期間を土用と呼び、この期間に梅を干します。
4日間連続で快晴の日が望ましいですが曇りや雨が多い年などは土用にこだわらず干せる日に干す、でいいかと。
梅、赤シソ、梅酢をそれぞれたっぷりのお日様に当てます。
赤シソは2日ほど干したらパリパリになります。
完成した梅干しとともに保管するもよし、ゆかりを作るもよし。
土用干しの1日目と2日目は朝から夕方まで干したら梅酢に戻します。
3日目は梅酢に戻さずそのまま夜露に当てます。
この3日目の夜が……とにかく緊張……雨が降りませんように、と祈るばかり。
梅酢に当てると風味と柔らかさが格段にUPします。
4日目ついに梅干しの完成です。
取り込むタイミングは夜露が残っている状態でも、もう半日ほどお日さまに当ててからでも、
お好みで。
さあみなさま、世界一むずかしいまちがい探しです↓違いがわかりますでしょうか?
土用干し1日目
土用干し2日目
土用干し3日目
夜露に当たった梅
土用干し4日目・完成
こうして2021年の梅干し作りも終了。
もちろんすぐに食べられますができれば半年以降、ほんとうは3年後!!が
塩がなじんでまろやかな梅干しがいただけます。
なお我が家では作った梅干しをすべて翌年食べてしまうのでまだ3年物の梅干しの味を知らず……
あると便利な梅醤油
青梅を洗っている段階で梅干し作りに適さない、と判断された梅の実たち。
そのまま捨ててしまうのはあまりにも惜しい……
そのような梅の実がありましたらぜひ梅醤油にしてください。
作り方は簡単。
青梅のキズや傷んだ部分を切り取ったら醤油に漬けるだけ……それだけ。
3日もすれば醤油に青梅の風味がしっかりとうつります。
白身魚のお刺身などを梅醤油でいただくとよりさっぱりといただけます。
から揚げの下味にも便利。
梅の実も細かく刻んでそのままごはんのおともに、ドレッシングに、漬物に、
と活躍してくれます。
お試しあれ~。
おしまいに
塩漬けの段階で去年に比べると梅酢の上りが少ないと感じていたのですよね。
そうしたらやはりと言うのかそのせいなのか、できあがった梅干し、皮がしっかりしている……
硬くはないのですが昨年のしっとりやわらか梅干しに比べるとしっかりしている……
つまみ食いしたお味はおいしかったのでいいのですけれど。
来年の課題です。
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これまでの梅干し作りの記事です。
本日のお言葉
梅干し道のまだほんの入り口