冬越し中の植物に余計なことをしてはいけません
今日は余計なお世話を焼いてしまいました。
お世話を焼かれた被害者はベランダの柘榴の鉢植えです。
我が家のベランダにはあれこれと植物の鉢植えがありまして自由気ままに育っています。自由気ままと言えば聞こえはいいですが要はあまり手をかけないというか、最低限のお世話しかしていないというか、それでいて毎日居住者(私)の精神安定剤的な役割を担わされている植物たちが集っています。
例年ですと積もってもせいぜい10㎝くらいの雪なので当然ベランダの植物たちはいつも戸外でそのまま冬越しをしています。そもそも園芸店で植物を購入する時には「耐寒性・強」が譲れない条件ですので冬だからと言って室内に取り込む必要のある植物は我が家にはありません。
ところが今年は一晩で80㎝も降り積もっちゃったものだから軒下に避難させる間もなく植物さん御一行は皆さん雪だるま状態に・・・。背丈が1m50㎝を超えているユーカリやオリーブにはがっちりと添え木がしてあるし、80㎝以下のスダチや月桂樹、さくらんぼの木は根元にマルチングをしているし、忘れな草はべたっと地を這うような姿勢でいるので雪をかぶっても大丈夫かと。
が、柘榴の木だけはなんにもしておらず・・・文字通り丸裸のまんま雪をかぶりました。主幹はそれなりの太さはあるものの柘榴の枝は細い上にどう見ても斜めに傾いているではないですか。左へ30度くらい。
このままでは雪の重みで折れてしまうのではないだろうかと心配になりまして積もっていた枝周りの雪を取り除くことにしました。
ところで柘榴の枝には結構するどいとげが生えているのってご存知?さすがに素手では危ないのでちりとり!で雪をどかし始めたのです。だがしかし雪を除けている途中でなんかひっかかったような鈍い手ごたえが・・・そうです、雪と一緒に枝が折れました。いや折りました。それも何本も。
とほ~。余計なことをするんじゃなかったわ。自然に雪が解けるのを待つべきでした。せっかく新しい芽までたくさんついていたのに。
ということでいまさらながら植物の冬越しについてちょびっとお勉強をします。
植物の冬越しとは?
冬の植物は休眠しています。これは動物の冬眠と同じで周囲の環境に適応して成長を止める時期のことを言います。
休眠には種子の休眠と芽の休眠があります。
種子の形態で休眠をする植物は休眠が解除されない限り発芽はしません。
芽の休眠は多年生植物によくみられ冬芽(とうが)をつけます。休眠中にこの冬芽が十分な低温(0度~10度)に直接さらされることが必要で、これが足りないうちに休眠から目覚めるとほとんどが枯れてしまうそうです。
この他の冬越しにはロゼットと呼ばれるタイプのものがあります。これはタンポポやオオバコなどに見られる冬越しで、地面にピッタリと張りつくような状態になります。地表に近いので風の影響は少なく、葉裏は地面の熱に守られ、葉表は光を浴びることができる、という非常に良くできたシステムです。
植物たちはちゃんと自分に合った方法で冬越しをしているのですね。
そういえばもともと寒い地域で生まれた植物は夏が苦手で、暖かい地方で生まれた植物は冬が苦手なので、植物の管理は植物の生まれた地域をきちんと把握した上で行うことが大切だと聞いたことがあります。
つまり熱帯生まれの植物以外は自分で冬越しをしているので人間があまりお世話をしなくてもいいということです。眠っている状態の植物たちに肥料はいりません。せいぜい鉢植えの表面が乾いているような時に週に1回程度、暖かい日の朝にお水をあげるぐらいでいいようです。
なんだぁいつも私がしていることではないですか=何もしていない。
ただしこれらは適当ガーデナーである私が自分の家の植物向きの冬越しについて調べたことです。観葉植物や非耐寒性、半耐寒性の植物に当てはまるかどうかはいま一度ご自身でよくお調べ下さいませ。
ということでこのままただただベランダの植物たちを眺めながら春を待ちたいと思います。
本日のお言葉
植物は休眠、動物は冬眠、人間もさ冬はなんにもしないで休もう!休みたい!休んでいる?