みなさま、ごきげんようでございます。
鉄は熱いうちに打て!とばかりに「ケチャコの本棚」の
記念すべき1回目「あ」の回です。

ところでこの企画を始めるにあたりあらためて本棚を
眺めましたところわたしは気づいてしまいましたよ。
「わ、わー結構偏っているな……本のタイトルの五十音。」
この先該当しない五十音がでてきたらどうするのか?
もう五十音のうちでないものをいくつも見つけたぞ!
ね、ねえ?どうしたらいい?
まあ見切り発車もいいところなのですけれどなんとかなるだろう……
さて先頭を飾る「あ」から始まる本は「あの人の台所道具」です。
小説にしようか迷ったのですが
本好きであり台所道具好きでもあるわたしに
この本はピッタリではないかと思い選びました。
※台所道具好きではあるが料理好きとはちょっと違う……と思う
幸田文、向田邦子、森茉莉、高峰秀子、武田百合子、石井好子、宇野千代が愛用していた台所道具60個が佇まいのうつくしい写真や作品の中の文章、台所道具について本人が語ったエピソードなどとともに紹介されている。台所道具の手入れ方法や購入した店舗の一覧のほかに参考文献の一覧も掲載されており、優れた台所道具のガイドでありつつ優れたブックガイドとしても楽しめる1冊である。
ちょっとお行儀の悪い言い方をするとヨダレものの1冊です。
台所道具の写真を見てうっとりし、作品の作家の言葉にハッとし、
エピソードを読んでその台所道具や作家への理解を深め……
もう1冊で何度もおいしいのでございますよ。
本書のはじめにこう記されています。
優れた女性作家はたくさんいますが、7人は次のように選出しました。
・すぐれた作品を残している
・美味しいものが好き
・台所が好き
・働かなければならない状況に追い込まれたことがある
(働く場所は内も外も限らない)
・恋、愛、不倫、結婚、離婚などを経験している
・声を出して笑っちゃう文章がある
(中略)
幸田文さんは、自分の気に入ったものは、何かの折に力になってくれる気がする、道具というものは人の役に立ってきたという力があって強い、というようなことを書いています。「あの人の台所道具」より
ところでこの本を買って読み始めてから驚いたことがあります。
なんと、なんとですよ、大好きな向田邦子さんがわたしとおなじレモン絞りを
使っていたという事実!
いやまぁ正確には向田邦子さんとおなじレモン絞りをわたしが使っているだけなのですが。
なんというかアイドルとおなじものを持つ心理?
推し活??
思った以上に気持ちが上がるというのか
使うたびに思い出してニマニマしちゃうというか。
そのイチョウの形をしたレモン絞りがこちら↓
とーってもお手頃価格です。
ありがたやありがたや。
向田邦子さんにはよくエッセイなどにも登場するご自慢のレシピがあります。
ニンニクとショウガを入れた鍋にほうれん草と豚肉を入れて食べる豚鍋です。
そしてその鍋のつけダレには醤油にレモン汁を絞っただけのものが美味しいとありました。
きっとこのレモン絞りが活躍していたのだろうな。
ちなみに国産のステンレス製でお値段がうれしいお手頃価格なものをもうひとつご紹介。
それがこの白鳥の缶切りです。
8月に買いました。
ねっ!笑顔がステキでしょう?
笑顔がステキな缶切りはこちら↓
あーこういう日本で作られて長い年月人々に愛されている台所道具に弱いのよ、わたし。
今日紹介したレモン絞りや缶切りのほかにも土鍋、片口、木べら、ささら、
すり鉢、さらし、ふきんetc.本書で紹介されているものを眺める眼福の時間よ♡
紹介されている台所道具のあれもこれも使ってみたいけれど
お財布が許さないのでしばらくは本を眺めて我慢します。
(ちまちまお金を貯めていつかお迎えするんだもんね)
台所道具が好きで本が好きな同士のみなさま、
わたしといっしょにこの本を眺めてニマニマいたしましょう。