18日に梅雨入りしたものの、いままでのところあまり雨降っていないな~。
連日24℃前後、吹く風涼しく快適な新潟です。
もうずっとこのままで秋になってもいいのに、と思う夏嫌いなおばちゃん。
みなさまがお住まいの地域はいかがでしょうか?
暑かったりジメジメしたりしてますか?
今回はそんなちょっともうげんなりしちゃう夏にピッタリな食べものの話です。
ではツルリとスタート。
えご、またの名をいご
新潟には「えご」という名の食べものがあります。
海藻を固めて作られた食べもので見た目は黒いコンニャクのようです。
もともとは佐渡島の食べもので「いご」とも呼びます。
「えご」と「いご」のどちらも正解。
佐渡以外では「えご」の表記を多く目にしますけれど製法や味はまったくおなじです。
正しくは「えごねり」「いごねり」とねりが名前につきます。
これはえご草(海藻)を練って作るから、のねりです。
大きな釜に「えご草」と水を加えて約30分間、じっくりと煮て練り上げます。
材料は水とえご草のみ。
凝固剤や添加物の類は一切使用していません。
えごの原料
えごは乾燥したえご草を煮て溶かしたのちによく練り固めたものです。
えご草はホンダワラ類という海藻に絡みついて成長します。
海底に自生しているわけではないのでホンダワラ類の生育環境や海の環境変化に
収穫量が左右されます。
近年では海水温の上昇もあり収穫量が激減、えごは「幻の食品」とも呼ばれています。
*参考サイト いのかい「越後のえご」
えごの歴史やお仲間
えごの歴史には諸説あります。
享保年間(1716年~1735年)に箱崎(現在の福岡市)で作られた
「おきゅうと(おきうと)」が北前船や漁船により博多から能登半島の輪島を
経由して佐渡島へと渡り、その後に越後各地へ伝わったとする説。
もうひとつはこれとまったく逆で佐渡島で古くから食べられていたえごが
箱崎(現在の福岡)に伝わったとする説。
うむむ……どちらが先なのかしら?
なお越後では「えご」と呼ぶ食べもの、福岡では「おきゅうと(おきうと)」、
鳥取では「いぎす」と呼ばれそれぞれの地域食として根づいています。
地域ごとにえご草の割合が異なるので触感や味も違うのだとか。
あぁ食べ比べてみたいわ~。
これら以外にも輪島半島をはじめ、えご草が取れる日本海側を中心に
各地で食べられている、ということを今回初めて知りました。
(越後特有の食べものだと思っておりました)
やはり酢味噌で食べる地域が多いのかしら?
いやショウガ醤油もなかなかいけるのですよね、などとひとりで盛り上がり中。
あぁ肝心なお味についてお伝えしていなかったですね。
味はザ・海草、潮というより磯の香りが口の中に広がります。
「ものすごく体にいいものをいただいてる~」感に満ちあふれた味とでも申しましょうか。
ミネラル豊富で低カロリーなところもおすすめポイント。
ただうちの息子らにはあまりウケない……お子さまの舌にはこの滋味あふれる「えご」の
おいしさはなかなか理解できないであろうよ、であります。
この手の食べもののおいしさに目覚めるのは中年期になってからかもね、などとも思います。
おしまいに
これからが本番の暑い夏、さっぱりしていながら滋養のある「えご」が
食卓にあがる機会が増えます。
自然のものだけで作られている安心感とおいしさと。
そして本音は切ってすぐ食べられる手軽さと……フフフ。
本日のお言葉
夫氏の毛根にもよさそうです……海藻だもの……お願いします?!