あれ?もう6月……
爽やかな初夏の風が~とかすっ飛ばしてもはや暑い。
なんでもう6月?(夏、大嫌い!)
しかも本来であればそろそろ我が家のサクランボが色づいていたはずなのに。
ピカピカに輝く紅色や黄赤色の実を眺めていたはずなのに。
見えるのは枝と葉っぱばかり。
チューリップに続いてサクランボよ、お前もか!
(ン?チューリップ??という方はこちらをお読みください)
とほほ~。
いや失敗は成功の母だ。
失敗の原因を突き止めて来年こそサクランボを実らせてみせる。
ではくやしまぎれの記事、スタート。
楽しみにいていたサクランボ
あらためて紹介いたしますと我が家のベランダには鉢植えのサクランボがあります。
植えてから4年、植えた翌年からポチポチと花や実をつける優等生のサクランボです。
思ったように育たないへっぽこ園芸を日々実践している私にとって植えて以来水と肥料をたまにあげるくらいでほとんど手をかけてもいないのに可憐な花をつけ可愛らしい実をならせるサクランボの存在はまさに貴重。
それが証拠に小さな実がついた時にはこんなツイートしてたのですよ。
ちなみにツイート中で「サクランボがすっぱい」と嘆いたところ
親切な方が「木が若いうちは実がすっぱいこともある(品種にもよるけど)」と教えてくださいました。
このツイートが2020年4月9日。
それからおよそ2か月後の今日、サクランボの木に実はひとつもありません!
先月の半ば頃にポロポロポロポロつぎつぎと落果しましてね……ついに全滅いたしました。
と、とほほ~。
ツイートですっぱいなんていったからやさぐれちゃったんだろうか?
5月はやたらと肌寒い日が多かったからそれで落果しちゃったんだろうか?
そういえばいちどアラレが降って直撃したけどアレがいけなかったんだろうか?
もう思い当たることが多過ぎて泣くに泣けないわ、このままじゃ。
悪夢のサクランボ全落果と4つの落果原因
サクランボの落果、それも青い果実のまま落果、4年間育ててきたけどこれほど見事に落果したのは初めての経験です。
そこで検索の鬼となって調べまくりましたよ、サクランボの落果について。
すると多少育てているサクランボの品種や生育環境により差はあるもののサクランボが落果する4つの原因につきあたりました。
それがこの3つ。
2、土壌の過乾燥や過湿
3、無剪定による樹勢の過剰成長
あ~なんだかどれもこれも身に覚えがありますなぁ。
ひとつずつ詳しくみていきましょう。
落果原因1 土壌の養分不足
サクランボは花が咲いてから実がなるまでの期間が早い植物。
そのため果実は前年の養分を多くたくわえているほど成長します。
じゅうぶんな養分をたくわえていないと実が発育不良となり落果、落果しなくても小さくて甘みの少ない実となります。
これ……そのまんま我が家のサクランボではないですか!
養分が不足すると木は実をならせることよりも自身(樹)の成長を優先、そのために実を落果させる・・・と。
なお長雨や曇り空が続いて光合成が減ると根が弱って養分のたくわえができなくなり自然落果することもあります。
あぁそういえば去年実がなった後にじゅうぶんな肥料をあげていなかったことを思い出しました、いま。
サクランボの木、実をならせる状態じゃなかったってことね。
栄養が足りなかったのだものね、実よりも樹だよね、落ちるべくして落ちたのね……
落果原因2 土壌の過乾燥や過湿
さて手持ちの古い園芸本にこのような記述を見つけました。
開花期の雨は、花ぶるい(幼果が落ちる現象)を起こす原因になりますし、(中略)収穫期に雨が多いと、せっかく成熟した果実は実割れを起こしてしまいます。
出典元:家庭の園芸シリーズ「庭木・花木・果樹 育て方と相談」小学館
なんとなくですけど樹木や草花は水が大好き、水こそ生命線みたいなイメージありません?
いやまさかここまでサクランボが水を苦手としていたとは!
サクランボは夏の高温や乾燥、梅雨時の過湿に非常に弱い性質です。
本来のサクランボ栽培に適した地域は開花期に晩霜や雨が少なく、成熟期にも雨が少ない地域、と先ほどの本にも書いてあります。(どこだろう?)
特に鉢植えのサクランボでは水のやりすぎによる過湿、水の不足による乾燥に気をつけなければなりませんね。
落果原因3 無剪定による樹勢の過剰成長
俗に「サクラ切るバカ、ウメ切らぬバカ」といわれますがサクランボの木に限っては剪定がとても重要です。
なぜなら樹勢が強すぎることで花芽がつかなくなるからです。
花芽がつかなければ当然、実もなりません。
実がつく枝(結果枝)をつぎつぎと伸ばすためにも適切な剪定が必要なのです。
また込み合った枝を剪定することで奥の枝葉の光合成も進み養分がたくわえられる効果もあります。
落果原因4 生理落果
サクランボの木がみずから落果をさせることもあります。
先ほどの剪定にも通じますが樹勢が強いと落果して自身の成長を優先させ樹勢が弱いと多くの実をつけます。
つまり養分のたくわえや樹の成長具合を判断してサクランボ自身がコントロールをしているわけです。
「いまの自分の体力ではこれぐらいの実が適量ね、あとはい~らない」という感じでしょうか?
ここまで見てきた落果原因1~3の状態を判断して4で実行するシステム。
つくづく植物は賢いなぁ……と感心するばかりでありますね。
*記事の参考にさせていただいたサイト
サクランボは鉢植えに限る
ところで私のようなド素人がサクランボを育てたい、となった時に地植えがいいでしょうか?鉢植えがいいでしょうか?
サクランボの苗木を買う時に結構悩んだんですよね。
「せっかく庭もあることだし地植えにしようかな?いやいや大きく育った場合、果樹園のような添え木やら日よけ・雨よけ・鳥よけやらの管理が大変そうだから鉢植えにしようかな?」と。
結論としては鉢植えにしました。
鉢植えにしてベランダに置けば管理がしやすいし虫や鳥が来てもすぐに戦えるし。
実際、サクランボは鉢植えのほうが実がなる、という情報もあります。
その情報源がこちら はみ出し園芸マンの果樹園日記「鉢植えの本格サクランボ」 です。
こちらの記事にはこんな一文が。
ナポレオンとか佐藤錦をだな、苗木を買ってきて植えても実が成らないのは、受粉不良のせいじゃねえ。
普通のサクランボを露地植えすると、木ばかりグングン育って実がならない、という失敗を非常に起こしやすいんだ。
出典元:はみ出し園芸マンの果樹園日記「鉢植えの本格サクランボ」より
つまりこれって落果原因のところで述べた樹勢が強すぎる、ですね。
地植えにすると実がなるよりも樹の成長のほうに養分を使ってしまうので生育環境が限られた鉢植えのほうが適している、と。
また枝を真横に誘引したり真上に伸びようとする枝の先端を切って横向きに成長するようにしたりするとより実がなりやすくなります。
そしてもちろんサクランボが苦手な過湿にならないように乾燥気味に育てることも忘れてはなりません。
加えて開花期はなるべく雨にあてないようにすること。
これも鉢植えであれば簡単に移動させられますね。
まとめるとこんな感じ。
1、鉢植えにする
2、枝は横向きに誘引する
3、乾燥気味に育てる
4、開花期は雨にあてない
あとこれに加えるとすれば養分(緩効性の有機質肥料)を与えること。
これらさえできれば来年の今頃はサクランボが鈴なりに実っている……はず……です。
おしまいに
サクランボは鉢植え!だけはできていたけれど養分が足りない、水は足りすぎた、
などのもろもろで全落果したのね、我が家のサクランボ。
しかし今回落果したからこそ養分と剪定が必要、水はほどほどでよし、と知ることができました。
えっ?ふつうは育てる前に調べておくって??
い、いいのです。
だからこそ来年が楽しみってものだもの。
来年こそはサクランボが実りましたぁ~、甘くておいしかったです!と報告したい所存。
本日のお言葉
なんでいつもこうなるの?