季節は行きつ戻りつしながらすすみ、お向かいさんの梅の木の花がいっせいにほころびだしました。
みなさまごきげんよう。
他人様のおうちながら梅の花が咲きだすといよいよここ雪国・新潟にも春が来たな~なんて感じます。
とか悠長に梅の花を愛でている場合ではないよ、私。
梅の花を眺めていたら大事なことを思い出しました。
……去年の梅干し作りの記事、まだ書いていなかった!!
お、オカシイな。
秋頃までは年内中に、年末ごろには今年早々に、書く予定でいたのにな。
まぁ思い出したが吉日と申しますゆえ(?)それではさっそく2020年の梅干し作りのおさらい、スタート。
7年めの梅干し作り
2014年におっかなびっくり始めた梅干し作りも2020年で7年め。
しかし7年めと聞くとたいそうなベテラン感があるけれどつまりは7回め。
そして毎年おなじことを書いていますが梅干しとは梅の実と塩とお日さまと夜露で作る最強の保存食であります。
まぁね、梅干し作りも7回めともなれば梅の実の追熟から塩漬け、土用干し、と作業もスムーズに万事抜かりなく進行しましたよ。
スムーズにできるまでの歴史はこちら。
もちろん出来上がった梅干しも私史上いちばんの出来の良さ。
これを読んでくださっている方に一粒味見してほしいぐらい美味しく出来上がりました。
「じぶんで梅干しを漬けている」と言うとかなり驚いてくださる方もいますが梅干し作りの工程はいたってシンプル。
塩漬けにした梅の実を干す。
これだけ?
これだけ!!
ただし使う梅の実や塩分をどれぐらいにするかや干し具合によって味はまったく別物になるからおもしろい。
実際に毎年おなじ梅の実を使いおなじ塩分でおなじ人(私)が漬けているのに干しあがりも味も微妙に違うのですよね~。
だからこそまた来年も梅干しを作ろう、ってなるのかな。
梅干し作りでいちばん気になる塩分について
さて年がら年中梅干し好きを公言している成果でしょうか?
ツイッター上で仲良くなった方から「私も梅干し作ってみようかな?」という声がちらほら。
おお!うれしいな~!!!
しかし作り方はシンプルながらみなさんがまず迷われるのが梅干しの塩分問題であります。
とくに梅干しなどは塩分の取りすぎが話題になると真っ先に名前のあがる食品ですからね。
しかし、であればなおのこと声を大にして言いたい!
梅干しを作る時の塩分がそのまま体に吸収されるわけじゃないんだよ~。
梅干しを作る時に使用する天然の粗塩には豊富なカリウムが含まれています。
そしてカリウムは体内のナトリウム(塩)を体外に排出する働きがあります。
つまり天然の粗塩を食べることがナトリウムの排出を助け塩分過多を防ぐのです。
対して工業的に作り出された食塩にはカリウムなどのミネラル成分は含まれていません。
そのため体内に入っても排出されにくく塩分の過剰摂取となりやすいのです。
それに梅干しはせいぜい1日に1~2個食べる程度ですしね。
そもそも梅干しは保存食。
常温で長期保存ができる最強の健康食。
そのためには18~20%の塩分が必要です。
梅の品種や漬け方、干し方、保管場所の状況などによりおなじ塩分で漬けた梅干しでも保存具合に差が出ますが一般的には18%以下の塩分で作られた梅干しは冷蔵庫保存で保存期間1年ほどとされています。
このように品質保持と保存を考えるとやはり塩分は18%~20%で梅干しを作られることを強くおすすめしたい。
食べる分だけ塩抜きしてもいいし梅仕事に慣れてきたら塩分を下げて作ってもいいですし。
最初の一歩は安全策でいきましょう。
*参考サイト
塩分の取りすぎに注意:農林水産省
カリウム❘e-ヘルスネット:厚生労働省
梅干し作りに最適な容器
「梅干し作りたいけれどどのような容器で作るの?」
これも塩分問題に次いでよくたずねられます。
1㎏ほどの梅干しであればジップロックなどの保存袋やガラス瓶でも十分漬けられます。
ただ個人的には少量であっても漬ける容器=保存容器にもなり衛生面にも優れている琺瑯容器をイチオシします。
とくに野田琺瑯のラウンドストッカー。
見た目も美しく漬物容器のほか米びつや乾物のストッカーとしても大活躍間違いなし。
こちらは梅干し2~3㎏用ですがサイズ違いもありますので要チェックでありますよ。
私も最初の頃はこちらに大変お世話になりましたが息子らから梅干し用の甕をプレゼントしていただいたので今は甕で漬けております……ただここだけの話、甕はたいへんに重いのでありましてね、腰が心配。
梅干し作りの手順
そしてようやく2020年の梅干し作りのお話しがスタートいたします。
まぁしかし作る工程はいままでとおなじでありましてざっとかけあしで見てまいりましょう。
①6kg(344粒)の青梅を洗う ラウンドストッカーは洗い桶にもなるよ
②竹串で1個1個梅のヘタを取る 地味&地味な作業
③よく水分をふき取ったらヘタ部分を焼酎にドボンと浸けて甕に並べ
塩(1080g=18%)と交互に重ねる
④塩漬けにして梅酢があがったら赤シソを入れ梅雨明け後に土用干しスタート
⑤土用干し1日め 赤シソや梅酢も干し夕方また梅酢に梅を戻す
⑥土用干し2日め 昨日とおなじ 干して夕方梅酢に戻す
⑦土用干し3日め 干したまま夜露にあてる
梅酢は梅を取り出したら保存容器に入れて冷暗所へ
⑧土用干し4日め 夜露が残ったままだとしっとりに、
夜露を乾かしてからだとカラカラに、梅干し完成
⑨甕に戻し塩がなじむまで半年以上(本来は3年)冷暗所で寝かせる
梅酢に戻して梅酢ごと保管してもよい
↑なおこの写真は2019年の梅干しです……2020年の梅干し撮り忘れました。
しかし言い訳をすると見た目はまったくいっしょであります。
おしまいに
ようやく昨年の梅干し作りのご報告ができたわ~。
そしてまた3か月もすると2021年の梅干し作りよ~。
今年は梅干し作りにチャレンジされる方がいるといいな。
本当に何度でも言いますが自分で作る梅干しは格別の味です。
本日のお言葉
来たれ!梅干し仲間!!